ここみえ
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●適応反応症/適応障害:adjustment disorder ●再燃:recrudescence ●再発:recurrence ●メランコリー親和型:typus melancholicus ●執着性格:immodithymia ●認知行動療法(CBT):cognitive behavioral therapy ●対人関係療法(IPT):interpersonal psychotherapy ●電気けいれん療法(ECT):electroconvulsive therapy ●反復経頭蓋磁気刺激(rTMS):repetitive transcranial magnetic stimulation ●高照度光療法:bright light therapy ●病前性格:premorbid personality●ストレスとなる生活上の出来事(ライフイベント) ■仕事での失敗 ■失業 ■定年 ■昇進 ■転勤 ■過重労働 ■身体疾患への罹患 ■家庭不和 ■入学 ■引っ越し ■結婚 ■妊娠・出産 など※環境・状況が変わるものであれば,不都合なことだけでなく,好ましい・喜ばしいはずの出来事も誘因となりうる.うつ病気分●適切な休息●抗うつ薬〔p.129〕●支持的精神療法〔p.403〕●心理教育〔p.129〕●認知行動療法〔p.132〕●対人関係療法〔p.132〕●電気けいれん療法(ECT)〔p.398〕●反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)〔p.401〕●高照度光療法〔p.126〕●興味・喜びの喪失●気力減退●思考力・集中力の減退型〔p.72W〕●食欲減退●頭痛・腰痛●月経不順●執着性格〔p.72W〕※全てのうつ病患者にこれらの病前性格が当てはまるわけではない.●他の身体疾患や物質(薬物)によって起こるもの●大きなストレスなどに反応して起こるもの(反応性うつ病,神経症性うつ病)●脳レベルの障害で起こるもの(病前性格との関連が強い)●従来から,精神障害を発症要因に基づいて,内因性,心因性,外因性に分ける概念がある.●なお,現在の診断基準(操作的診断基準〔p.34〕)では,発症要因による診断・分類はなされない(外因の除外は必要).このため,明らかな心因性(ストレスが“原因”と考えられる状況)であっても,抑うつ状態(症状)がうつ病の基準を満たせば,内因性と同様にうつ病と診断することになる(抑うつ状態が重度な適応反応症はうつ病と診断〔p.187〕).診断115HighLow まずはどういう病気かを大まかに把握 うつ病の全体像●うつ病は,気分の障害を主徴とする代表的かつ頻度の高い精神疾患である.●患者ごとに発症経緯,出現する症状,経過は異なるが,ここでは一例とともにうつ病の全体像を示す.*うつ病においてストレスとなる出来事は,あくまでも“きっかけ”であって“原因”ではありません.明確なきっかけが特定できないこともあります.この点が,ストレスが“原因”で発症し,取り除けば軽快する適応反応症〔p.188〕との基本的な違いです.病前性格〔p.72W〕●メランコリー親和発症要因による分類(従来診断)忙しい忙しいミスばかり.頭も体も動かない発症の誘因*症状精神症状●抑うつ気分 ●精神運動焦燥,制止 ●無価値感,罪責感 ●自殺念慮 など自律神経系・身体症状●睡眠障害 ●易疲労性 ●性欲減退 ●下痢・腹痛 などうつ病は精神疾患ではあるが,多彩な身体症状をきたす.そのため,精神科・心療内科以外の診療科をまず受診することが多い〔p.122〕.古典的に典型的なうつ病現在のうつ病(基準を満たせば発症要因を問わない)悲しい私はダメ人間少しずつ元の生活にしていこう医師再燃・再発する例もある(50〜60%)治療など外因性治療:長期間かかる(半年〜1年)内因性心因性

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