ここみえ
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●抗うつ薬:antidepressant ●ベンゾジアゼピン(BZ):benzodiazepine ●三環系抗うつ薬:tricyclic antidepressant ●夜尿症:nocturnal enuresis ●四環系抗うつ薬:tetracyclic antidepressant ●選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI):selective serotonin reuptake inhibitors ●セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI):serotonin noradrenaline reuptake inhibitor ●ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA):noradrenergic and specific serotonergic antidepressant ●主な抗うつ薬には,次のようなものがある.●うつ病の治療においては,忍容性や安全性の高さから,現在は新規抗うつ薬が第一選択薬として用いられている.●この他,セロトニン拮抗・再取り込み阻害薬(SARI)のトラゾドンなどがある.●神経伝達物質の濃度を上昇させることなどにより,抑うつ気分の改善,意欲亢進,不安・焦燥の改善などの作用を示す.●重度のうつ病,抑うつ状態(抗うつ作用が強力だ●クロミプラミン,アミトリプチリン,イミプラミン:●クロミプラミン:ナルコレプシーに伴う情動脱力発作(レム睡眠抑制作用がある)従来型の抗うつ薬●うつ病,抑うつ状態●ミアンセリン:せん妄,不眠症(鎮静作用が強い)●うつ病,抑うつ状態●パニック症,社交不安症●強迫症●PTSD●うつ病,抑うつ状態●デュロキセチン:慢性腰痛症や線維筋痛症などによる疼痛(疼痛抑制作用がある)●うつ病,抑うつ状態●不眠症(鎮静作用が強い)●うつ病,抑うつ状態●トリンテリックス新規抗うつ薬386 抑うつ気分や意欲低下などの改善に使用 抗うつ薬とは●抗うつ薬は,抑うつ気分の改善作用,意欲亢進作用,不安・焦燥の改善作用などをもつ薬物の総称である.●うつ病や抑うつ状態を中心に,様々な精神疾患の治療に用いられている〔次項〕. 新規抗うつ薬が現在の第一選択 主な抗うつ薬抗うつ薬は飲み始めてから効果が発現するまでに時間がかかります(2〜4週間ほど).これに対して,副作用〔p.388〕は服用早期から現れます.このため,薬物治療開始後に「効果がない」「副作用がつらい」と患者が自己判断で投薬を中止してしまわないよう,効果発現までに時間がかかることなどをあらかじめ伝えておきましょう.また,不安や焦燥が強い場合は,抗うつ薬の効果が出るまでの間,BZ系抗不安薬を併用するのも一つの手です〔p.131〕.用いられる主な疾患・状態が,副作用も強い〔p.388〕)夜尿症(抗コリン作用がある)などの不安症医師(抗不安作用がある)(NaSSA)抗うつ薬分類三環系抗うつ薬四環系抗うつ薬選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節薬(S-RIM)抗うつ薬の効果と神経伝達物質の関係性が判明していなかった(つまり作用がわかっていなかった)時代につくられた三環系や四環系抗うつ薬は,その構造式から名前がつけられています.これに対し,SSRIなどの比較的新しい薬物は,その作用機序から名前がつけられています.主な薬剤名主な商品名●アナフラニール●トリプタノール●トフラニール●スルモンチール●アンプリット●プロチアデン●テトラミド●ルジオミール●テシプール●レクサプロ●ジェイゾロフト●パキシル●デプロメール●ルボックス●サインバルタ●イフェクサーSR●トレドミン●リフレックス●レメロンクロミプラミンアミトリプチリンイミプラミントリミプラミンロフェプラミンドスレピンミアンセリンマプロチリンセチプチリンエスシタロプラムセルトラリンパロキセチンフルボキサミンデュロキセチンベンラファキシンミルナシプランミルタザピンボルチオキセチン抗うつ薬

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