ここみえ
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●セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節薬(S-RIM):serotonin reuptake inhibitor and serotonin modulator ●心的外傷後ストレス症(PTSD):posttraumatic stress disorder ●セロトニン拮抗・再取り込み阻害薬(SARI):serotonin antagonist and reuptake inhibitor ●モノアミン:monoamine ●セロトニン:serotonin ●ノルアドレナリン(NA):noradrenaline ●マプロチリン:maprotiline ●ミアンセリン:mianserin ●セチプチリン:setiptiline ●脱感作:desensitization●α2自己受容体の遮断によるノルアドレナリン,セロトニンの遊離促進:NaSSA●セロトニン受容体調節作用(遮断および作動)によるセロトニンやノルアドレナリンなどの放出促進:S-RIM●自己受容体を遮断することで,放出の抑制を解除し,シナプス間隙のモノアミン放出を促進する.自己受容体作動●うつ病は,シナプス間隙のモノアミン(セロトニンやノルアドレナリンなど)の欠●モノアミンのシナプス間隙への放出と放出抑制,ならびに除去は,次のような●放出されたモノアミンが,前シナプスのモノアミントランスポーターにより取り込まれ(再取り込み),シナプス間隙から除去される.●放出されたモノアミンが,前シナプスの神経終末にある自己受容体に結合すると,モノアミンの放出が抑制される.●情報(刺激)によりモノアミン神経系が興奮し,神経終末まで活動電位が到達すると,神経伝達物質であるモノアミンがシナプス小胞からシナプス間隙に放出される.●後シナプスのモノアミン受容体にモノアミンが結●セロトニンとノルアドレナリンの再取り込●いずれの抗うつ薬も,シナプス間隙のモノアミン濃度を●ノルアドレナリンの再取り込み阻害:●α2自己受容体の遮断によるノルアドレナリンの遊離促進:ミアンセリン,セチプチリン(四環系抗うつ薬)●モノアミントランスポーターに結合し,モノアミンの再取り込みを阻害することで,シナプス間隙のモノアミンの再取り込みを抑制する.再取り込み阻害自己受容体遮断薬物療法●自己受容体を持続的に刺激することで自己受容体の反応性を低下させ(脱感作),シナプス間隙のモノアミン放出を促進する.●ただし,シナプス間隙のモノアミン濃度は服用後数時間で上昇するのに対し,抗うつ薬効果の出現には2~4週間かかる.387SSRI,S-RIM 情報の伝達に関わる モノアミンの放出と除去 再取り込み阻害,自己受容体遮断,自己受容体作動 作用機序乏が原因と考えられている〔p.117〕.仕組みにより生じると考えられている.モノアミンの放出抑制モノアミントランスポーター自己受容体シナプス間隙作用機序投与後放出抑制の解除受容体遮断投与直後受容体持続刺激脱感作後放出抑制情報放出抑制情報※取り込まれたモノアミンは,再利用または分解酵素によって分解される.上昇させる作用をもつ.関与するモノアミンと抗うつ薬の種類再取り込み阻害み阻害:三環系抗うつ薬,SNRIマプロチリン(四環系抗うつ薬)●セロトニンの再取り込み阻害:反応性低下(脱感作)セロトニンは不安や緊張,衝動性に関与し,ノルアドレナリンは意欲や慢性疼痛に関与するといわれています.これは,どの抗うつ薬を投与するか判断する際の簡易的な指標になります(例:意欲低下が強い症例に対してはSNRIを投与する).放出抑制の減弱モノアミンの放出情報シナプス小胞モノアミンモノアミン受容体情報合することで,情報が伝達される.投与前再取り込み放出抑制モノアミンの除去情報再取り込み情報

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