ここみえ
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●物質関連症:substance-related disorders ●生物・心理・社会モデル(BPSモデル):bio-psycho-social model ●生物学的要因:biological factor ●心理的要因:psychological factor ●社会的要因:social factor ●生物学的精神医学:biological psychiatry ●精神病理学:psychopathology●このため,精神疾患の治療や対応においても,これ精神医学と精神疾患●家庭・学校・職場環境●家族関係,対人関係●経済状況●職業,社会的地位●社会的支援,行政●風土,慣習●認知●感情●行動●パーソナリティ●知能●ストレス●現在,精神疾患はこれらの要因が複雑に絡むことによって発症,慢性化,悪化すると考えられている.●遺伝因子●脳,神経系●身体の状態(既往歴や現在の身体疾患,身体の異常)*心理的要因と社会的要因を完全に分けるのは困難である(例えば,対人関係によるストレスが精神疾患の発症に関係しているなど).このため,これらの要因をまとめて心理社会的要因とよぶことがある.●体質●なお,これらは発症や悪化の要因となるだけでなく,2つの方法論を用いて理解する(身体医学との違い)●社会科学の方法で精神疾患や精神症状を理解していく方法.●患者の言葉や行動を感情移入(共感)によってわかろうとすることで,こころの病理を理解する〔p.12W〕.●自然科学の方法で,精神疾患や精神症状を●遺伝学,薬理学,神経解剖学,神経生理学,●心理検査●精神科面接 ●精神療法●血液検査●画像検査 ●遺伝子検査●薬物療法●片方の方法論だけを用いるのではなく,精神疾患の種類や,その目的(疾患の身体基盤を探したいのか,あるいはその11 様々な要因が絡み合う 生物・心理・社会モデル(BPSモデル)●生物・心理・社会モデル(BPSモデル)とは,精神科医であるGジョージeorge Eエンゲルngelが1977年に提唱した,精神疾患を理解するための枠組みである. 自然科学と社会科学 精神疾患を理解する方法(方法論)●精神疾患を理解する方法(方法論)には,生物学的精神医学と精神病理学がある.●生物学的精神医学は身体医学と同様に,自然科学の方法で精神疾患を理解する方法である(因果的関連による理解).一方,精神病理学は精神医学固有の理解の仕方であり,社会科学の方法で精神疾患を理解する方法である(了解的関連による理解).心理的要因*精神疾患の発症身体医学生物学的精神医学BPSモデルは全ての疾患に当てはめることができる反面,同じ疾患でも,それぞれの要因の作用は患者ごとに異なります.このため,目の前の患者を理解するには要因を列挙するだけでは不十分で,患者ごとに実際にどの要因が作用しているかを評価していく必要があるのです.社会的要因*精神医学精神病理学死ねって聴こえてきて…ずっと見張られてて…社会生物心理疾患によって生物学的要因が強い場合,心理的要因が強い場合など様々です.心理師生物学的要因健康を保つ要因や,回復を促す要因にもなる.ら3方向からアプローチしていく〔p.370〕.自然科学の方法で理解する理解していく方法.画像診断などにより精神疾患を理解する.方法論関連する検査関連する治療人の人間関係について理解したいのか,など)によって理解する方法を選択する必要がある.

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