ここみえ
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Gガンザ―anser症候群 〔p.28〕拘禁状態の者に生じる仮性認知症.解離性の心因反応と考えられている.簡単な質問に対してわざとらしく,的外れな応答をしたり(例:1+1=3と答える,年齢を聞かれて2歳と答える),退行した(幼稚な)態度,言動となったりする(幼稚症).●仮性認知症/偽認知症:pseudodementia ●知能:intelligence ●疎通性:rapport ●思考制止/思考抑制:inhibition of thought ●思考途絶:blocking of thought ●観念奔逸:flight of ideas ●滅裂思考/思考滅裂:incoherence of thought ●迂遠:circumstantiality ●保続:perseveration ●妄想:delusion ●強迫観念:obsession/obsessive thoughts ●恐怖:fear ●支配観念/優格観念:over value idea ●思考干渉:influence of thought ●思考吹入/考想吹入:thought pressure●知能(≒認知機能)とは,周囲の状況を理解して問題点や課題を判断し,それを解決する能力をいう.単に記憶や知識・経験を応用することではなく,自分にとって新しい課題を創造的な思考や判断により解決する総合的機能である.●知能の異常とは,意識清明で疎通性〔p.74〕も保たれており,急性の精神障害がないにもかかわらず知的作業だけができないことをいう.臨床上,知能の異常は記憶力・計算力・判断力・見当識などの状態から判断する〔p.357〕.●知能の異常は先天的,あるいは出生早期から生じるものと,後天的なものに分けられる.知能検査の結果●正常に発達した知能が,後天的な脳の器質障害により持続的に 知能の低下●先天的,あるいは出生早期に生じた原因により,知能が低い状態にとどまっている状態.*これらによる知能低下は仮性認知症〔p.54W〕とよばれる.●思考とは,目標(問題解決や意思決定,質問への回答など)に向かって次々と思い浮かぶ観念を理論的かつ事実に即して整理・連結し,目標に到達しようとする精神機能である.●思考に何らかの異常がみられるものとして,思路障害,思●恐怖●思考干渉●思考吹入●思考伝播 など●思い浮かぶ観念を連結して目標に向かう精神機能を54〔p.54〕一見すると認知症のようにみえる状態.拘禁状態,うつ病,水頭症,慢性硬膜下血腫などにより生じる.水頭症や慢性硬膜下血腫は早期に原疾患の治療を行うことで認知症の症状が回復する可能性があり,このような認知症を“治療可能な認知症”とよぶ〔病⑦p.427〕. アルツハイマー 仮性認知症(偽認知症) 先天的または後天的に低下する 知能の異常とは 思路障害,思考内容の異常,思考体験の異常がある 思考の異常とは〔p.357〕年齢レビー集団の標準よりも高い知能をもつ人もいますが,この場合は異常とはとらえません.通常,知能の異常=知能の低下となります.医師知能の異常の分類先天的,あるいは出生早期からの 生じる主な疾患●知的発達症〔p.218〕思考観念②観念①最近暑いから夏の旅行は涼しいところがいいな制御思考という.知能の発達と低下のイメージ目標軽井沢にしよう!正常後天的な知能の低下低下した状態. 生じる主な疾患●Alzheimer型認知症〔病⑦p.434〕 ●Lewy小体型認知症〔病⑦p.438〕●前頭側頭型認知症〔病⑦p.441〕 ●血管性認知症〔病⑦p.442〕●慢性硬膜下血腫〔病⑦p.544〕* ●正常圧水頭症〔病⑦p.178〕*考内容の異常,思考体験の異常がある.思考の異常●思考制止(思考抑制) ●思考途絶●滅裂思考●観念奔逸 ●迂遠 ●保続 など●妄想●強迫観念 ●支配観念 ●作為思考 ●思考奪取 思路障害〔p.55〕思考内容の異常〔p.57〕思考体験の異常〔p.59〕思考は頭の中で繰り広げられるため,他者から見えるものではありません.このため,精神科においては思考の結果を反映する言語を用いた活動(会話や書かれた文章など)により思考の異常を評価します.思考の異常知能の異常

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