➡●デオキシリボ核酸(DNA):deoxyribonucleic acid ●高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H):high frequency of microsatellite instability ●腫瘍遺伝子変異量高スコア(TMB-H):tumor mutational burden-high ●T細胞受容体(TCR):T cell receptor ●制御性T細胞(Treg細胞):regulatory T cell ●骨髄由来抑制細胞(MDSC):myeloid derived suppressor cell ●インターロイキン(IL):interleukin ●トランスフォーミング増殖因子β(TGF-β):transforming growth factor-βZZZ…ZZZ…ZZZ…T●ヒトは過剰な免疫反応を抑制するしくみとして免疫抑制機能をもつ.●この免疫抑制機能に関わる分子を免疫チェックポイント分子という.●免疫チェックポイント分子は各種の細胞に発現し,シグナル伝達を担うことでT細胞の活性化を抑制する.●免疫抑制機能は生体にとって必要な機能であるが,がん細胞が免疫反応を逃れて増殖する機序にもなっている.*免疫抑制物質がT細胞に直接作用する場合と,抗原提示細胞(樹状細胞)に作用するなど間接的に働く場合がある.T細胞活性の抑制ZZZ…TZZZ…T●MHC分子上にがん抗原が提示されないため,がん細胞と認識できない.●MHCクラスⅠ分子が発現されずがん抗原が提示されないため,がん細胞と認識できない.●細胞表面上の免疫チェックポイント分子(共抑制分子)を発現・利用することでT細胞の活性化を抑制する.●免疫抑制細胞(制御性T細胞〔Treg〕,骨髄由来抑制細胞〔MDSC〕など)を介した免疫抑制物質(IL-10,TGF-βなど)の誘導や,がん細胞自身の免疫抑制物質の産生によりT細胞の活性化*を抑制する.?TTT❶❷T悪性腫瘍と薬●抗原提示細胞(APC)のMHC分子による抗原刺激とともに,CD28に対しCD80/86が結合することでT細胞が活性化する.T細胞TT細胞の活性化免疫チェックポイント阻害薬❶T細胞(CTL,Th1)はある程度活性化されると,免疫の暴走を防ぐためCTLA-4を発現する(CD28の発現は低下する).CTLA-4を介した不活化シグナルにより免疫反応が抑制される.●PD-1はがん細胞上のPD-L1と結合することによりT細胞の活性化にブレーキをかける.❷免疫反応を抑制する制御性T細胞(Treg)はCTLA-4を発現する.TregはCTLA-4を介してAPCのCD80/86を取り込むこと(トランスエンドサイトーシス)でCD80/86の発現量を低下させ,免疫反応を抑制する.Pharmacology vol.3 : An Illustrated Reference Guide+αもっとわかる405MHCがん細胞じゃないのねMHCTCRAPCCD80/86CD28CTLA-4を介する抑制(主にリンパ節)APCMDSCTreg!!CD28CTLA-4APCAPCCD28CD80/86 免疫逃避によりがんが発生 免疫逃避機構●がん細胞は免疫逃避機構により免疫監視機構を回避し増殖すると考えられている.●特に,免疫逃避機構の一つである免疫寛容の誘導は,免疫チェックポイント阻害薬〔p.406〕の標的として臨床応用されている. 過剰な免疫反応を抑制する 免疫チェックポイント分子MHCクラスⅠ分子の発現の低下TCRPD-1を介する抑制(主にがん組織)がん細胞PD-L1PD-1PD-1が発現する.がん抗原の表出低下がん細胞T細胞免疫抑制物質の産生・誘導がん抗原免疫抑制物質抗原提示細胞(APC)免疫チェックポイント分子CTLA-4CD80/86免疫チェックポイント分子●T細胞が活性化するとT細胞の表面に免疫寛容の誘導免疫チェックポイント分子ZZZ…T免疫チェックポイント分子Treg
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