病みえ15
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●Th2細胞:type 2 helper T cell ●アナフィラキシー:anaphylaxis ●食物依存性運動誘発アナフィラキシー(FDEIA):food dependent exercise induced anaphylaxis ●非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs):nonsteroidal anti-infl ammatory drugs ●口腔アレルギー症候群(OAS):oral allergy syndrome ●ラテックスアレルギー:latex allergyゼエ ゼエ ●アトピー素因〔p.417〕●アレルゲンの大量曝露●乳幼児における未熟な皮膚粘膜のバリア機能や感作の成立●悪心・嘔吐●腹痛 ●下痢●血便●頻脈・徐脈●血圧低下●四肢冷感●角化細胞によるTh2細胞の活性化●じんま疹〔p.432〕●血管性浮腫〔p.432〕●瘙痒多彩なアレルギー症状●通常では食物由来の異種蛋白質に対して免疫寛容〔病⑥p.21〕の状態にあるのに対し,食物アレルギーの患児では,何らかの原因により免疫寛容が破綻し,食物アレルゲンに対する感作が成立する.●皮膚や粘膜,消化器,呼吸器,循環器などに多彩な症状が現れ,アナフィラキシー〔p.431〕に至ることもある.●喘鳴●呼吸困難●頭痛●不穏●意識障害●結膜充血●鼻汁●口腔や口唇の腫脹●IgE依存性の食物アレルギーとして,即時型症状の他に,食物依存性運動誘発●典型的にはIgE依存性の即時型反応(Ⅰ型アレルギー)免疫・アレルギー疾患●口腔粘膜に限局した即時型反応〔p.417〕.●多くは花粉症を合併しており,その花粉抗原と交差反応性〔p.430W〕がある食物を生で摂取することで発症する(花粉-食物アレルギー症候群).●主に特定の食物摂取後,2時間以内に運動することにより,アナフィラキシーが誘発される.●じんま疹〔p.432〕を伴うことが多い.原因食物の摂取●小麦●甲殻類(エビ,カニ)など食物アレルギー●スギ●ラテックスアレルギーに合併して,アボカドやバナナなどで発症することもある(ラテックス-フルーツ症候群〔p.430W〕).●多くの原因食物は,加熱処理により経口摂取が可能になる.●比較的まれな疾患だが,約50%にショック症状を認める.●原因食物の摂取後2時間は運動を禁止する.●非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)により増悪しやすい.●アナフィラキシーを呈した場合は,アドレナリンの筋注を第一選択として行う.●医師の判断に基づき,管理栄養士による429An Illustrated Reference Guide 主にⅠ型アレルギーによる 病態と症状●食物アレルギーは,食物由来の異種蛋白質に対する免 食物アレルギーの特殊型 FDEIAとOAS臨床型 栄養食事指導が中心 治療●食物アレルギーの治療では,発症を予防するための栄養食事指導〔p.430〕が中心となり,発症時は薬物療法を行う.疫反応により起こる.による症状がみられる.食物依存性運動誘発アナフィラキシー(FDEIA)病態・症状好発年齢補足平常時の管理医師正しい判断患児栄養食事指導を行うことが望ましい.アナフィラキシー(FDEIA)と口腔アレルギー症候群(OAS)がある.アナフィラキシー2時間以内学童期〜成人期栄養食事指導指示報告管理栄養士栄養食事指導消化・分解能食物摂取皮膚粘膜口腔アレルギー症候群(OAS)花粉症●シラカバ●ハンノキ●スギ など交差反応性がある食物の摂取●シラカバ,ハンノキ➡リンゴ,ナシ,幼児期〜成人期発症時の対症療法自然経過で耐性獲得が期待できない場合,経口免疫療法〔p.428W〕を行う場合もあります.ただし,重篤な副作用の頻度も高いため,特定の医療機関でのみ行われます.薬物療法アドレナリン自己注射薬などが関与循環器消化器神経呼吸器口腔粘膜の違和感や腫脹モモ,ニンジン,大豆(豆乳)など➡トマト医師

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