病みえ15
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●感染症:infectious disease ●病原微生物:pathogenic microorganism ●病原体:pathogen ●宿主:host ●感染経路:route of infection ●水平感染:horizontal transmission ●飛沫感染:droplet infection ●空気感染:air-borne infection ●飛沫核感染:droplet nuclei infection ●接触感染:contact infection ●経口感染:oral infection ●垂直感染:vertical transmission ●母子感染/母児感染:mother to child transmissionAn Illustrated Reference Guide●HTLV-1〔p.527W〕●HIV●HIV(最多)●単純ヘルペスウイルス〔p.507〕●B群レンサ球菌〔p.529〕 ●感染症とは,細菌やウイルスなどの病原微生物(病原体)が宿主に定着・侵入・増殖し,何らかの症状や徴候が現れた状態をいう.●小児科を受診する患児の半数以上を感染症が占める. ●小児感染症の特徴として,次のようなものがある.●病原体が感染源から宿主へ伝播する経路を感染経路という.●外界からの感染経路は,ヒトからヒト,動物からヒトへ伝播する水平感染と,母体から胎児・●代表的な感染経路を次に示す.1〜2m●基礎疾患をもつ児が感染症を併発すると重症化する(先天性心疾患〔p.248〕をもつ児のRSウイルス感染〔p.519〕など).●夏に多いヘルパンギーナ〔p.520〕や冬に多いロタウイルス感染症〔p.525〕など,季節による流行が顕著である.●特に生後3ヵ月未満の新生児〜早期乳児は免疫能が未熟なため,重症化しやすい.●年齢によって好発する感染症とそれを引き起こす病原体が異なるため,それらを推定するうえで年齢が重要な要素となる.●汚染された食品や水を経●ブドウ球菌性食中毒〔p.532〕●サルモネラ症〔p.544〕●カンピロバクター感染症など〔p.545〕 ●感染源に直接または間接●流行性角結膜炎〔p.522〕●ロタウイルス感染症●ノロウイルス感染症〔p.524〕●RSウイルス感染症5μm未満●空気中に漂う微細な粒子(飛●結核〔p.546〕 ●麻疹〔p.501〕●水痘〔p.510〕 など●風疹〔p.504〕●インフルエンザ〔p.516〕●マイコプラズマ肺炎〔p.582〕など●百日咳〔p.540〕 感染経路主な疾患*飛沫の水分が蒸発したもの.●授乳時に母乳中や母体血中に存●分娩時に産道や母体血中に存在●胎盤を介して病原体が胎児の血●風疹ウイルス〔p.500〕 ●HIV〔病⑥p.322〕●サイトメガロウイルス〔p.507〕●トキソプラズマ〔p.554〕 494感染症〔p.494〕核膜をもたない単細胞生物(原核生物).大きさは1〜10μmで,光学顕微鏡で観察可能である.〔p.494〕核酸と蛋白質の殻(カプシド)からなる構造体.大きさは細菌のおよそ1/10で,電子顕微鏡でのみ観察可能である.単体での増殖能をもたず,宿主となる細胞を利用して増殖する.細菌 ウイルス 小児ならではの背景がある 小児感染症の特徴 水平感染と垂直感染 感染経路監修齋藤 昭彦年齢水平感染飛沫感染飛沫み感染垂直感染(母子感染)母体胎盤感染経路液に混入して感染臨床的に重要な病原体重症化新生児へ伝播する垂直感染(母子感染)に分類される.空気感染(飛沫核感染)数十m飛沫核*水分5μm以上●病原体を含む飛沫を吸いこ沫核)により感染経胎盤感染する病原体が胎児に感染など季節性接触感染的に接触して感染産道感染など基礎疾患経口感染口摂取して感染など母乳感染在する病原体が児に感染感染症総論総論

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