●周期性呼吸:periodic breathing ●チアノーゼ:cyanosis ●腹式呼吸:abdominal breathing/abdominal respiration ●胸式呼吸:chest respiration ●呼吸性不整脈:respiratory arrhythmia ●日内変動:diurnal variation ●経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2):percutaneous arterial oxygen saturation ●AVPU:Alert-Voice-Painful-Unresponsive ●日本式昏睡尺度(JCS):Japan Coma Scale ●グラスゴー昏睡尺度(GCS):Glasgow Coma ScaleAn Illustrated Reference Guide幅3cm5cm7cm9cm12cm●乳児期は腹式呼吸,幼児期に胸腹式呼吸,●新生児期には周期性呼吸〔p.46W〕がみられる場合がある.●正常児でも,啼泣時には頻脈となる.●呼吸性不整脈がみられることが多い.●バイタルサイン(生命徴候)とは,「生きていること」の指標となる数値であり,一般的には呼吸数,脈拍数,体温,血圧などを指す.●これらの異常は緊急度の判定や疾患の早期発見に役立つ.●患児が落ち着いた状態で正しく測定する.測定法●視診で胸腹部の動きから測定する.●視診が難しい場合,触診,聴診で測定する.●日内変動がある(朝低く,午後〜夕方高く●運動,食事,啼泣直後の測定は避ける.●乳幼児は環境温の影響を受けやすい.●マンシェットは上腕長の2/3を覆う幅のも●橈骨動脈を示指,中指,●新生児,乳児は胸部聴●腋窩で測定する.●新生児は直腸温で測定●上腕にマンシェット〔p.46W〕を巻いて測定する.●バイタルサイン測定の中で最も苦痛が大きいため,特に3歳未満では必須ではない.●厳密にはバイタルサインではないが,こ●パルスオキシメータを●AVPUスケール〔p.88W〕や乳児用JCS,乳幼児用GCS〔p.48〕により評価する.診断●必要に応じて血液検査,画像検査などの各種検査を行う.●視診➡聴診➡触診の順で部位別に診察する.●(嫌がりやすい)頭頸部は最後に診察する.●保護者から病歴を聴取しながら,患児へも目を向け,全身の観察を行う.●全身の観察は入室●診察前にバイタルサイン測定,身体計測(主に健診や入院時)を行う.●診察中に行われる46小児科総論〔p.46〕5〜10秒程度の呼吸停止を挟む呼吸.20秒以上の呼吸停止,徐脈,チアノーゼは伴わず,生理的なものと考えられている.呼吸中枢の未熟性が主な原因であり,早産児でみられる場合が多い.〔p.46〕直腸内温度のこと.肛門から体温計を5cm以上挿入して測定する.腋窩で体温測定が困難な新生児や乳幼児に使用される.測定値は,深部体温を示し,外気温の変化の影響を受けない.通常腋窩温より0.5〜1.0℃高くなる.周期性呼吸 直腸温 マンシェット 〔p.46〕血圧を測定する器具.布で覆われた薄いゴム袋で,これを上腕に巻きつけ,中に空気を挿入して内圧を変えて血流を変化させる.サイズが合わないと低値や高値になるため,年齢や体格によって適正な幅のものを用いる. 保護者・患児と信頼関係を築く 診察のながれ●診察は,次のようなながれで行う.●診察時は患児に優しく声かけを行う.診察の協力が得られない場合は保護者に患児を抱いてもらい,泣いたり興奮したりしていない状態で所見をとるようにする. ●啼ていきゅう泣時は特に心音の聴取が難しいので注意する.また,患児の嫌がりやすい頭頸部(口腔・咽頭や鼓膜)の診察は最後に行う. 落ち着いた状態で測定する バイタルサイン測定子供には同じ目線の高さで話しかけます.「言うことを聞かないと怖い病気になるよ」「全然痛くないよ」など脅しや嘘の言葉をかけてはいけません.医師検査測定時のポイントなど監修山本 英一年齢3ヵ月未満3ヵ月〜2歳3〜5歳6〜8歳9歳以上身体の評価場合もある.呼吸数脈拍数体温血圧意識レベル経皮的酸素飽和度(SpO2)問診(病歴聴取),全身の観察時から始める.環指で触知する.診で測定する.することが多い.用いて測定する.身体診察学童期以降は胸式呼吸となる.なり,その差は約0.5℃である).のを年齢や体格に合わせて選択する.れらも含めて扱う場合もある.診察総論
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