病6-2版_立ち読み
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●フィブリノイド変性:fi brinoid degeneration ●蛍光抗体法(FA):fl uorescent antibody technique●引き続いて1〜3週間後に左右対称性の紫斑や,関節痛,腹痛・嘔吐・血便などの消化器症状,血尿・蛋白尿などの腎症状をきたす.●この紫斑は,触知可能でやや浮腫状に隆起し,鮮紅色〜紫色を●紅斑とは異なり,硝子圧試験で消退しない.●紫斑の予後は良好で,通常数週間のうちに消退するが,再発が血管炎症候群免疫複合体性血管炎●下肢に左右対称性で隆起性の紫斑がみられる.非IgA血管炎●血管壁にIgAの沈着を認める.143An Illustrated Reference Guide写真提供:木村 健二郎第105回医師国家試験 I55 紫斑,関節痛,腹痛,腎障害 症状●IgA血管炎では,まず溶連菌やウイルスなどの上気道感染による前駆症状がみられる. 隆起性の出血斑 皮膚所見●IgA血管炎では皮膚所見として,下肢に好発する左右対称性の 血管壁へのIgA沈着 病理組織所見●IgA血管炎では,紫斑部の皮膚生検を行うと,血管壁への顆粒球の浸潤やフィブリノイド変性など,血管炎に特徴的な所見がみられる.●特に成人発症例では鑑別すべき疾患が多いため,次のように血管壁紫斑がみられる.呈し,水疱化や潰瘍化に至ることもある.みられる場合もある.に沈着したIgAや免疫複合体を認めることが重要である.IgA沈着IgA血管炎IgA沈着蛋血誘 因上気道感染1〜3週間後蛍光抗体法によるIgA染色血管壁皮膚生検像直接蛍光抗体法発 症腹痛関節痛紫斑血尿・蛋白尿

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