病9-4版_立ち読み
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●妊娠:pregnancy ●月経:menstruation/menses ●消退出血:withdrawal bleeding ●黄体機能不全:luteal insuffi ciency ●無排卵:anovulation ●1相性の:uniphasic ●破綻出血:breakthrough bleeding ●希発月経:oligomenorrhea ●頻発月経:polymenorrhea●基礎体温により,排卵の有無,黄体機能の推定,妊娠の早期診断を行うこ●正常と判断するためのチェックポイントは,❶高温期(相)の持続が10日以上,❷高温期(相)と低温期(相)の差が0.3℃以上,❸高温期(相)に陥落がない,❹低温期(相)から高温期(相)への移行が3日以内,の4点である.女性性器の構造と性機能月経❶10日以上●排卵後は,黄体から分泌されるプロゲステロンにより,高温期(相)を示す.●基礎体温が2相性であることは,子宮内膜にプロゲステロンが作用していることを示し,この際の出血(月経)は,消退出血〔p.28〕である.●安定している.2相性❷0.3℃ 以上●妊娠が成立すると,黄体は妊娠黄体となり,プロゲステロンの分泌が持続し,高温期(相)が続く.●プロゲステロンの分泌が持続するので,子宮内膜は剝離せず,出血は起こらない.●17日以上持続し●黄体機能が不全でプロゲステロンの分泌が十分でないため,高温期(相)が10日以内である.●基礎体温は2相性なので,消退出血●不安定●短縮●プロゲステロンの減少が早く起こるので,出血(月経)のタイミングも早くなる.しかし,卵胞発育の障害(遅れ)を伴っていることも多く,月経周期が短くなるとは限らない.●卵胞が黄体へ変化せず,プロゲステロン分泌の増加が起こらないため,体温の上昇がみられない.●基礎体温が1相性であることは,子宮内膜へのプロゲステロン作用がないことを示し,この際の出血は破綻出血〔p.29〕である.●出血のタイミング(周期)は,正常であることもあれば,長くなり希発月経となることも,短くなり頻発月経となることもある.●高温期(相)が1相性25An Illustrated Reference Guide 様々な診断に役立つ 基礎体温による鑑別診断とができる.基礎体温表パターン高温期(相)の状態高温期(相)❸陥落がない排卵黄体2相性排卵黄体妊娠黄体2相性体温の陥落排卵黄体排卵黄体〔p.34〕0.3℃以内17日以上10日以内ている.ない.低温期(相)正常❹移行3日以内卵胞妊娠卵胞黄体機能不全卵胞低温期(相)のみ無排卵〔p.33〕卵胞病態である.

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